直線上に配置

長浜曳山祭り
琵琶湖の周辺(31)
(平成18年4月15日撮影)

日本三大曳山祭りとして知られる長浜曳山祭りを見てきました。

長浜八幡宮の祭礼である
長浜曳山祭りは,重要無形民族文化財となっていて,400年の伝統をもつ子供歌舞伎で知られます。4月9日夜の「裸祭り」に始まり,15日には八幡宮境内やお旅所での歌舞伎奉納と13基の曳山巡行,16日の千秋楽と続きます。

当日はあいにくの雨でしたが,参道の一部が商店街になっているところで,これを鑑賞できました(^^)。

曳山巡行の様子 <巡行経路>
参道の一部が商店街(アーケード)となっています。ここでも歌舞伎が披露されていました。
八幡宮からお旅所までの@〜Fの位置で,交互に4基の山車が歌舞伎を奉納します。
昼間のお旅所の風景

ここに13台の山車が並ぶことになっています。
右側には歌舞伎を披露しない山車が並んでいます。
雨でカバーが掛かっていて豪華な山車全体が見えないのは残念です。
夕方の同じ地点の風景

各々の山車には提灯に点灯されています。
これからこの広場の中央に山車が止まり,歌舞伎が披露(奉納)されます。


1台の山車の歌舞伎が終わり左側に移動した後,所定位置に次の山車が入ってきました。座っているのは,役者達です。

  子供歌舞伎の由来

 400年あまり前の戦国下克上の時代,当時長浜城主だった豊臣秀吉公に男の子が生まれたと伝わっています。喜んだ秀吉公からお祝いの砂金を送られた町民は山車を作り,長浜八幡宮の祭礼に引き回しました。これが長浜曳山祭りの始まりです。

 江戸時代に入ると,曳山の舞台で子供歌舞伎が演じられるようになりました。また,曳山は漆や金銀の彫刻などの装飾が施され,外国の織物なども幕として用いられ,「動く美術館」と呼ばれる形式へと発展していったようです。

 13基の曳山のうち,長刀山を除く4基づつが毎年交代で子供歌舞伎を演じます。演じる子供達は,5歳から12歳までの小学生です。


子供歌舞伎の紹介
(1)高砂山(宮町組):源平魁躑躅 (げんぺいさきがけツツジ)
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<音声有り>
⇒音量を上げてみてください。

 口上が聞けます。

注意!音量をまた下げておいてください。
<あらすじ>
 京都五条の扇屋主人の上総は,平家の旧臣で,平敦盛小萩という娘に変装させてかくまっている。
そこへ源氏の将,
熊谷次郎直実が通りかかり,軍扇を所望する。折から,源氏方の姉輪平次が家臣の木鼠忠太を引き連れて,敦盛詮議のため(注,女性のふりをしていないか調べるため)と,扇折の乳房をあらためる。小萩の乳房をあらためようとした時,熊谷が割って入り,名乗りをあげる。

 熊谷は上総に,姉輪は敦盛の顔を知らないため上総の娘,桂子を身代わりに立てるよう良い含める。覚悟を決めた上総は,奥の一間で娘桂子を討ち,その首を
敦盛の首と偽って差し出す。

 姉輪はその首を持ち帰ろうとするが,抜け駆けの功名は許さない熊谷に投げ飛ばされる。姉輪は,自分から転んだのだと負け惜しみを言いながら,忠太と共に去っていく。
 
 場面は五条橋に変わり,熊谷は源氏の大群が出陣したことを聞き,自身も出陣しようとする。ここに
敦盛が現れ,最前の熊谷の配慮に感謝し,その場で自らの首を討ってくれるよう願いでる。だが,熊谷はすでに敦盛の首は上総によって討たれたと言ってこれを聞かない。
 敦盛は熊谷のたび重なる情けに感謝し,上総に別れを告げ,熊谷と一ノ谷での再会を約束して須磨の浦へと向かうのであった。。。
』(パンフレットより)

(1)姉輪 (2)扇折おひろ
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(3)熊谷
(4)上総は,娘桂子の首を差し出す (5)姉輪と木鼠 (6)小萩(敦盛)
(7)上総と熊谷 (8)小萩(敦盛)と熊谷 (9)敦盛と熊谷
(10)敦盛と熊谷
<↑ クリックすると拡大します>
(11)敦盛と熊谷 (12)お見事!!

(2)寿山(大手町組):身代わり座禅
<あらすじ>
 『狂言の「花子」を題材にした歌舞伎舞踊。明治43年3月,東京市村座で初演された。
 都に住む恐妻家の山蔭右京という大名は,東国に行った時,野上という所で花子という女性と親しくなった。その花子から,突然手紙が届いて,都へ出てきたという。右京は,奥方玉の井の目を盗んで,なんとかその恋しい花子に逢いに行こうとするが,奥方玉の井が片時も傍らを離れぬため,出かけることが出来ない。

 考えた右京は,一晩中,仏間に閉じこもり座禅をすると偽って,屋敷を抜け出し花子の元へ急ぐ。もちろん座禅をしていないことがばれないように,家来の太郎冠者に座禅ふすま(身体を覆う夜具)を深々とかぶせ,身代わりに立てての上のことだ。

 ところが,奥方玉の井はそれと知り,右京をとっちめようと,太郎冠者に入れ替わり,帰りを待つ。
 それと知らない右京は,ほろ酔い加減で帰ってきて,奥方の悪口を言いたい放題。果たして右京の運命は・・・・』(パンフレットより)
<再生ボタンを押してください> (音声は有りません)

「鯖そうめん」
長浜名物「鯖そうめん」です。
翼菓楼(よかろう)さんで頂きました。

 昔,長浜には五月見舞いとして,農繁期に実家から嫁ぎ先へ焼き鯖を届ける風習があったそうです。焼鯖とそうめんを炊き合わせる鯖そうめんは,忙しい農繁期に手軽に食べられるごちそうとして,広く長浜の食文化に根付いたそうです。

(¥840でした。)

<参考文献>
1. 上記の子供歌舞伎2題のあらすじは
「平成18年 長浜曳山祭りパンフレット」を参考にしました。

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